FDS資格認定試験後講演

国内最大の業務用酒販業の団体が「全国酒類業務用卸連合会(略称:業酒連)」であり、予てから計画していた、業界認定の“資格制度”の実施と運営について携わらせていただいた。

知識を体系化したテキストの編纂、資格試験の設問、試験当日の会場運営、試験採点、更には試験終了後の講演まで、最初から最後までお手伝いさせていただき、とてもいい経験となった。

従来、業務用酒類市場にはソムリエ・ワインアドバイザー・利き酒師などの種類に関する資格制度は存在したが、業務一連をひとまとめにする資格は無かった。

そこで、業務用酒類市場の底上げと更なる発展向上を意図とし、「業務用酒販店のセールスパーソンとして必要な基礎知識」を体系化すべく、テキスト化と資格化を実行した。

端的にいうならば、点として各種類の酒類知識あれど、“業務用”=“飲食店”と取引するに際して本当に必要かつ重要な知識は何かをまとめたと言える。

試験形式は「選択式」ではなく「記述式」に拘った。それは、「記述する」ということが出来るという事は、その人にとって知識として定着していると言え、その状態になってこそ、実務現場でお客様に伝えられると考えたからである。逆にいうと、選択式で運よく正解しても、それは自分のものになっておらず、実務現場では用いられないという事である。

この試験を通じて、「知っているつもり」が如何に多数かという事を顕在化させたように感じる。「知っている」という事は、「人に話せる」という状態を以て言えることであると。