「そんな事知らないのか?もっと勉強しろ!」、「君は向上心がないのか?」、「今のままでいいのか?」など、叱咤激励の時もあるだろうし、叱責の時にこういった言葉を発してしまう事があるだろう。
リーダーから見れば「自発的な意欲」によって、部下が所謂“やる気”を出してくれることを願うのは当然である。
しかし、部下本人に聞けば、この様な率直な返事があるかも知れない。
・本人なりに“やる気”は出しているが、あなたの評価に値しない
・“やる気”を出したいが、どうやって出せばいいのかわからない
・“やる気”は出すものの、持続できずにいる
「自発的な意欲」を願うという事は「出来のいい部下」である事を期待していると言い換えられる。
自発的に勉強し、集中力があり、継続力もある。そんな能力を備えた人が履歴書を出せばほぼ入社できる中小企業に入社希望してくるのだろうか?
それが出来れば学歴が全てとは言わないが、その人の能力を表す一つとして学歴が目安となるだろう、それ以上に日々の勤務姿勢や態度を以て、その人の能力はある程度把握できるだろう。
それからすれば、「育てなければ育たない」と明白なはずである。
リーダーであるあなたが“メンドウクサイ”・“たいへん”だから育てることを回避しようと思う考えから、部下の自発的な意欲を発奮させる声掛けならば、リーダーとして役割放棄である。勿論、「会社が育ててくれればいい」と思うも然りである。
リーダーの役割の一つは「育てる」事。リーダーの役割なのだから「育てる」事は「義務」として認識を持つべきである。