インパクトのあるタイトルになっているが、正確には続きがあって、「中小企業に優秀な人材は来ない」“と考えて、既存社員の育成に邁進すべし”、である。
よって、もし優秀な人材が来たならラッキー!ツイてる~!という程度に考えておき、それを期待せずにいることが必要であると言いたいのである。逆にいうと、既存社員の育成こそが中小企業の必然である。
「人を育てる」事は手間暇・時間・労力・根気等々、いくつもの負担が掛る。なので、億劫になったり回避したりとなり、結果的に“他力本願”=優秀な人材入社という期待になってしまう。
逆を考えてみると明白なのだが、何か特殊な技術や知識が備わっている中小企業であればまだしても、優秀な人材がワザワザ普通の中小企業に来る理由があるだろうか?または、何かの間違いや誤解で来るだろうか?
また、厚遇の中小企業があるとして、その厚遇になっている理由は既存社員が優秀だからこそ厚遇を作り出しているか、事業そのものが唯我独尊で寡占状態なので厚遇とすれば、むしろ優秀な人材は不必要と言える。
繰り返すが、「優秀な人材は来ないと考えて、既存社員の育成に邁進すべき」である。そして育成にショートカット無し。
いざ、教えるとなれば、「自分が出来る事と教える事の違い」に気づくだろう。
ここで向き合うのは自分自身。
しかし、“メンドウクサイ”心が横着心となり、「口で言って聞かせて事を済ませよう」とするのが殆どである。または、外部の専門家を使って対処しようとすればマシな方だが、これも“他力本願”でしかない。
要は、「人を育てる」事は「自分も共に進化・成長する」事である。
にも関わらず、自分は上位者だからとか、自分は出来ている・知っていると慢心や錯誤をしてしまい、自己放棄を決め込んでしまう。
そんな人物がリーダーをしている会社が進化・成長するだろうか?
リーダーが育成と言う役割を放棄する事は「自分が楽をしたい」という事にほかならず、同時に「会社の停滞を招く」という事である。
如何なる役職に就いても、何歳になっても、“日々勉強”という向上心がリーダーに絶対必要で、偉くなればなるほど、“苦行”と言えることに向き合え、耐えられるかが問われる。