リーダーは人を動かすのが役割であるので、人に指示や依頼する事は多い。
指示・依頼を通じて、相手が自分が思うように動いてくれなければ、その先の結果は願う事にならないのだから、先ずは指示・依頼する内容を相手に“分かりやすく”伝える事が必要である。
“分かりやすい”は2つあって、1つは「話すスキル(=話し方)」と1つは「意味・理由付け」する、という事。
例えば「明日までにこの書類を仕上げて欲しい」という依頼をしたとする。
前者の「話すスキル」を以て“分かりやすく”伝えるというのは、「明日〇時から役員会があるので、この書類を〇部、A4片面出力でホチキス1か所止めして、私の机に置いておいてくれ」となる。
要は、出来るだけ「詳細」に「具体的」に話すという事。
後者の「意味・理由付け」を以て“分かりやすく”伝えるというのは、「俺から〇〇役員に以前から、この案件を議題として取り上げて欲しいとお願いしていたところ、ようやく明日の役員会で協議してもらえるという事になったので」となる。
要は、明日までに仕上げて欲しい「何故(=意味・理由)」を話すという事。
リーダーからすると、「気を効かせてくれよ!」、「言われたことダケで終わるなよ!」、「もっと聞いて(質問して)来いよ!」等々、部下に対して期待や要求をする事を、リーダー自身が先に自分からキチンと伝えるという事である。
逆にいうと、「明日までにこの書類を仕上げて欲しい」という端的な依頼に対して、部下が色々と深堀して質問してきたら、その部下は優秀と言える。が、しかし、それは期待薄で他力本願なので望まないべきである。
こう伝える事で、書類精度を上げたり、二重手間やリーダー自身の苛立ちも未然に防止することになり、依頼を受けた相手も責任感が高まり、意欲的に取り組んでくれる期待が持てる。
平たく言うと、リーダーは面倒くさがらずに、依頼・指示する時は丁寧に意味・理由付けしつつ、詳細・具体的に伝えるという事を常日頃、心掛けておかねばならないという事。