組織に於いても個人に於いても、停滞・停止は回避すべき事。
これを知っているリーダーは自ら学び自ら変化・進化を実行する。そして自分の組織やチームに対しても何がしかの変化・進化をもたらそうと実行する。リーダーとしては当然の事である。
しかし、結論から言うと、部下・メンバーの誰もが変わる訳ではないという事実を認識した上で取り組まなければ、必要以上に時間や手間取り、更に上手く事が運ばぬ状態にリーダー自身が自信を失い、迷いはじめ、ついて行こうとしている人たちにも悪影響が及ぶ。
「変わる」という事は「考えが変わる」と「行動が変わる」、そして「結果が変わる」3つの「変わる」段階があるが、長く組織やチームに属している人の中にスタートとなる「考えを変えようとしない」という人がしばしば存在する。
この様な人たちは目に見えて抵抗や否定・批判をするので、存在していることで周囲に悪影響を及ぼすと容易に理解できるので、陥りがちなのは、この人たちを何とか「変えよう」と時間・労力を払う。
しかし、この行為は全くの無駄である。平たく言うと、“放っておけばいい”のである。「変わろう」としている人に注力し前進あるのみ。
但し、誤解してはいけないのが、「変えようとしない」人たちに、「変わろうとしない」からと言って、「変わろうとする」人たちに伝えている事を「変えようとしない」人たちに伝えないという不公平な言動をリーダーは取ってはいけない。
「変わらない」と「変わろうとしない」は全く違う。
前者は取り組んでるにも関わらず以前の状態。後者は取り組むこと自体をしていない。
リーダーが注意しておかねばならないのは、本タイトル通り、「誰もが変わる訳じゃない」という事。
正確に言うと、「誰もが変われる訳じゃなく、誰もが同一速度で変われる訳でもない」という事。
人には人それぞれの能力がある。
先述通り、「変わる」にも時間差は当然生じる。それ以上に、時間と関係なく「変わる」3段階の中でも最も難しい、「行動が変わる」を実現出来る人は、ごく少数であるという事。
違う言い方和すると、どれだけ「考え方が変わり」、「発する言葉も変わり」、「変わろう」と一所懸命取り組んでいても「行動が変わる」事が出来ない人が多いという事。
「変化する」を「変化できるという能力」と捉えるべきなのである。
もう一度言うと、「人にはひとそれぞれの能力があり、変化できるという能力を持っている人と、もっていない人が存在する」。
リーダーは「変化できる能力がある人」を見極め、「変化」に導くことが肝要である。