マネジメントの要領の一つに「任せる」事があるのは事実だが、これを錯誤していると“任せた側”は「どうなっているんだ!?」と怒りが湧き、“任された側”は「無茶言うよな」と呆れややる気を無くす。
そもそも、「任せる」は“任せる側”の権限なので、“任される側”に責任は無い。
分かりやすく言うと、社長やリーダーや店長という上位者が“任せる側”として行う事なので、その人たちに全ての責任がある。
その人たちが
①“任される側”の能力を理解・把握していない
②任せる事の内容を“任せる側”が理解・把握していない
この2つのどちらか、または両方の状態にも関わらず、「任せた!」となるとお互いにとって“害”や“不幸”しか生まない。
「任せた!」で“任される側”の「成長の機会を与えている」等と“任せる側”が思うこと自体、大きな錯誤。もし、“任せる側”が自分で対処したり自学するのが面倒くさい、たいへんだと思う事を丸投げで行っているなら、上位者として失格である。
もう一度言う、“任される側”には一切の責任は無く、“任せる側”のみの責任である。
“任せる側”が「任せた!」という前に行うべき事は先述①②の真逆である。
ア)“任される側”の性格・能力を把握する
イ)任せる事の内容を“任せる側”が多少なりとも理解・把握する
あなたは部下より優れているから上位者であって、あなたが出来ない事、知らない事、考えられない事を部下が出来ると思う事が錯誤である。
悲しいかな、放っておいても向上心高く自学し、あなたが知らない事を出来る部下が居る可能性は中小企業に於いてはゼロと思うべきである。もし、「居る!」と言うなら、あなたはア)が出来ている証拠なので、適切な「任せた!」としている事だろう。